そもそもミノキシジルって何の薬なの?


そもそもミノキシジルって何の薬なの?


ミノキシジルは、1960年代にアメリカのアップジョン社(ファイザー社の前身)で誕生しました。
当初は高血圧を治すための血管拡張剤として開発されたのですが、一方で副作用により多毛症になってしまうという問題がありました。
この副作用を上手く薄毛の改善に転用させたものが、現在のミノキシジルです。
元々は血圧を下げるお薬だったというのは興味深い話ですね。

血管を拡張させると血圧は下がりますが、同時に血流も良くします。
血流が良くなると毛根に必要な栄養素が運ばれやすくなるので、その結果発毛効果が現れるのではないかと考えられています。ただ現在もはっきりとしたことは分かっていません。

日本においては、大正製薬のリアップが最初にミノキシジルを採用しました。
発売は1999年でしたが、当時は頭皮に塗布するタイプの外用薬しかありませんでした。


ミノキシジルの種類


ただ、皮膚の表面からミノキシジルのような有効成分はなかなか浸透しません。
軽度の薄毛には塗布型の外用薬でも効果がありますが、薄毛が比較的重度だと限界がありました。
そこで登場したのがタブレット型のミノキシジルです。これは飲むタイプのお薬、即ち内服薬です。
ミノキシジルを血液経由で以て毛乳頭細胞や毛母細胞にまで届けることになるので、効果が高くなります。
尚、このタブレット型ミノキシジルは通称ミノタブと呼ばれています。

現在、ミノキシジルには塗布型の外用薬とタブレット(内服薬)の二つがあるということですが、ミノキシジルのタブレットを使用する際はやや注意が必要です。
それは、ミノキシジルのタブレットは外用薬より高い効果が期待できる反面、副作用のリスクも非常に大きいからです。
具体的には、発毛効果が頭部だけでなく全身に出てしまったり、血圧を下げ過ぎてめまいや貧血を起こしたりします。
よって薄毛対策を始める際は、まずは外用薬を試してみましょう。
外用薬で事が足りるのであれば、わざわざ危険性を含むタブレット型のミノキシジルに手を出す必要はありません。

外用薬で薄毛が改善しないときは、副作用を覚悟した上でミノキシジルタブレットの力を借りることを検討しましょう。
ミノキシジルタブレットの商品名としては、ロニテンやノキシジルなどが有名です。
これら1錠当たりのミノキシジルの量は、2.5mgから10mgまでさまざまで、商品によって違います。
初めのうちは少ない含有量のミノキシジルタブレットから始めた方が良いです。
副作用の程度や効果の出方に応じて、適宜調節しながら服用しましょう。


ヘアケア関連の市場拡大で期待されるミノキシジル


育毛剤やカツラ、増毛、発毛などヘアケア関連の市場規模は四千億円を超えると言われています。
また2010年の男性型脱毛症診療ガイドラインによると、薄毛の問題を抱える男性は全国で1,800万人以上いるそうです。
ヘアケア関連は、市場規模、需要ともにビジネスチャンスに溢れた業界と言えます。

因みにこの男性型脱毛症診療ガイドラインとは、AGA治療の専門家である皮膚科医が定めた指針です。
効果の疑わしい治療法が横行する状況を問題視して、医学的根拠のある正しい治療法を世に広めるために作られました。
そこでAGA治療に有効な治療法がランク別に示されています。薬の投与に関して「行うよう強く勧められる」の最高評価が付けられたのは、フィナステリドと外用薬のミノキシジルの二つだけでした。
信頼できる専門医のお墨付きを得たミノキシジルには、大きな期待が寄せられているのです。

またミノタブの入手に関しては、基本的に個人輸入の方法を取らなければなりません。これは非常に大きな問題で、内服薬としてのミノキシジルは日本国内では認可されていないのです。
これは副作用の大きさを見てなのか、元来他の目的として作られた医薬品であることもあってなのか、内服薬は認可されていないのです。
そのため、個人輸入で仕入れる以外入手経路はなく、その上で大きな副作用が出ても自己責任になります。このことからも、このミノキシジルタブレットは使用することを推奨することはできないのです。


ミノキシジルタブレットの作用と発毛のしくみ


人間の髪には、毛髪が抜けたり生えたりする周期が存在し、これをヘアサイクルと言います。
ヘアサイクルは、成長期、退行期、休止期の三つに分かれます。

ヘアサイクルが正常な人の成長期は2年から6年とされていますが、薄毛の人のそれは数か月から1年と短くなっていることが分かっています。
つまり薄毛の人の髪は、成長して太く長くなる前に抜けてしまうということです。そういった理由から髪の毛がいつも細くて短い状態になりやすいのです。

ミノキシジルは、この短くなった成長期を伸ばすように、また退行期や休止期を成長期に移行させるように作用します。
髪が太く長くなる時間的余裕を与えられて、元気を取り戻すというイメージです。

また冒頭で述べたように、ミノキシジルのタブレットには元々血管を拡張させる働きがあります。この血管拡張作用による効果で血行が促進され、発毛に有効な成分が体の末端まで届きやすくなります。
その結果細胞の増殖やタンパク質の合成が促進されて、発毛につながっているのではないかと考えられています。

まとめ


ミノキシジルのタブレットやミノキシジルの効果・作用にはさまざまな説が唱えられていますが、実際のところは未だによく分かっていません。
ただ発毛の効果だけは明確にあるので、世界中で使われています。何とも謎の多い成分であるとも言えるでしょう。

しかし、それでも日本で認可されていないのにはそれ相応の理由があります。
そういった、背負う必要のないリスクを背負ってまで使うべきか、と聞かれれば、間違いなく使うべきでないと考えられます。
まずは、市販の育毛剤や、認可されているAGA治療薬等から使うことを強く推奨いたします。