ミノキシジル(ミノタブ)に対する国内外の見解


ミノキシジル(ミノタブ)に対する国内外の見解


現在の日本では、ミノキシジルタブレット(以下ミノタブと言います)について、厚生労働省の認可が下りていません。
塗布型のミノキシジルについては第1医薬品として認められているのですが、内服薬としてのミノタブは未だ副作用について不透明なことが多いことから、国は慎重な姿勢を取っているのです。

また海外においても同じような状況にあります。
国としてAGA治療薬としてのミノタブを認めたケースは、今のところ一例もありません。
尤も、過去アメリカにおいてミノタブの研究は進められては来ました。
しかし実験によりミノタブを犬に服用させてみたところ、心臓が破裂してしまったという実験結果が出ています。
これは、ミノキシジルが心臓の細胞死を抑制した結果、心筋肥大で破裂してしまったと考えられています。
この結果を受けて危険性が指摘され、現在内服薬としては、日本と同様に認可されていません(外用薬についてはロゲインという商品名で認可されています)。
この辺りは日本と似ているところと言えるでしょう。


厚生労働省による見解


厚生労働省は、塗布型のミノキシジルについて定期的に報告を行っています。
それではこれまでの厚生労働省による見解を見ていきましょう。

日本で初めてミノキシジルが配合されたのは、1999年6月に発売されたリアップでした。
このときのミノキシジル含有量は1%です。
これを受けて、厚生労働省は同年12月に「ミノキシジルの安全使用の徹底について」という議題でその副作用について報告を行っています。

そこでは、先立って同年11月に公表された「ミノキシジルと動悸・胸痛等に関する医薬品等安全性情報」について触れられています。
その内容は、使用中または使用後に何かしらの症状が現れた場合には直ちに使用を中止し、医師又は薬剤師に相談するよう注意を喚起するものでした。
特に動悸、胸痛等の症状が見られた場合には報告を行うよう求めています。

さらに医療機関等から循環器系の副作用が13例報告されていることも明らかにされました。
ただ情報が不足しているという理由で、公的な評価は下されていません。

その後2009年6月にリアップX5が発売され、ミノキシジルの含有量は5%にまでアップされました。
これについて2014年2月の「薬事・食品衛生審議会」において厚生労働省による追加報告がなされました。
ミノキシジルが1%から5%に増えたことで、痒みやかぶれなどの皮膚に対する副作用の頻度が上がったということです。
さらに、心不全やアナフィラキシー反応、突発難聴、肝機能検査異常が各1例ずつ報告されました。
ただ発症率が極めて低いことや、症例のミノキシジルとの因果関係が明確でないこと等により、このときも公的な評価は下されませんでした。

以上のことから、厚生労働省はミノキシジルの認可に対してやや及び腰の印象を受けます。
ミノキシジルには血行促進作用があり、元々血圧を下げる薬として開発された経緯があるので、特に循環器系の副作用に対してはナーバスになっている様子です。
外用薬であるリアップですらこの調子ですから、副作用の強い内服薬であるミノタブについては当然未認可です。
ミノタブを使うためには、当分の間海外からの個人輸入またはミノタブを扱っているAGAクリニックでの処方に頼るしかないでしょう。


ミノキシジルをめぐる海外の状況


一方でアメリカにおいても副作用に関する調査は行われています。
特に循環器系に対する副作用については約20,000件の疫学調査が行われ、ミノキシジルとの顕著な関連性は見当たらなかったと報告されています。
また血圧に問題のある人や狭心症など心臓に障害のある人に対してはデータが不足していることもあって、注意しなければならないということです。
ただ血圧降下剤としてのミノタブ使用は許可されていて、正式に販売されています。
使用する側の自己責任のもと、本来の主旨とは異なる薄毛対策の目的で流通しているのが現状です。

またミノタブの商品名として代表的なのが、ロニテンです。
ロニテンは、ファイザー製薬から血圧降下剤として販売されています。
日本でもそうですが、アメリカの医学界においても、ミノタブ(ロニテン)がAGA治療薬として適切な薬であるかについては意見が分かれています。

AGA治療に非常に有効で副作用も少ないとする医師もいれば、長期的に使用した場合や血圧に問題がある場合のデータが不足しているため、リスクが大き過ぎると主張する医師もいます。
またそれぞれのクリニックで独自のルールを定めて副作用のリスクを回避していたりもしますが、統一された基準があるわけではありません。

またアメリカには、日本の厚生労働省のような機関としてFDA(アメリカ食品医薬品局)があります。
FDAが「AGA治療薬としてのミノタブ」を認めていないため公的な資料が殆ど無く、副作用の研究が遅れている状況です。

まとめ


以上のように、ミノタブの副作用についてはなかなかハッキリとせず、日本もアメリカも何とももどかしい状況にあります。
しかし、これらの研究結果が十分に出る前からミノタブを使うのはいささか不用心といえるかもしれません。ミノタブの副作用に関する研究結果が出るまでは使用を勧めることは到底できないのです。
そういった副作用に関する詳細はミノタブによる主な副作用ミノタブによるその他の副作用の記事に詳細がございますので、併せてご確認ください。